予定リストのタスク追加タブでは自身が担当するタスクに対してタスク追加が可能です。
この機能は、担当者同士で負荷を分散し、仕事量を再配分することを目的としたもので、計画されたタスク工数を調整し、生産計画の見直しにご活用いただけます。
追加した子タスクにさらに追加を行うなどすることで、先頭タスク(プロジェクトタスク)以外の全タスクを予定リストから効率的に作成することもできる機能です。

ユーザーすべてが自由に行えるタスク追加機能の目的

タスク追加は、担当ユーザーのタスクならだれでも分割追加ができる機能です。そのため、追加ルールは使用する事業所でのルールが必要な機能です。
負荷の分散を目的とした機能のため、追加タスクの編集の際は、指定する担当者の負荷状況を考慮して工数を配分するなどが標準となっています。
このタスク追加タブでのタスク追加は、プロジェクト登録を行う管理者がタスクを手配する際、必要以上に担当者の負荷を気にせず登録できるという意味で有効な機能と言えます。管理者、作業者ともに有益な仕事を目指すうえで有効な機能ですので、配慮やモラルを意識した利用が必要な機能とも言えます。

通常想定されるタスク追加の有効的なケース

  • 計画日程が重なり一部の作業を他ユーザーに依頼したい場合
    管理業務のユーザーがプロジェクト登録をする際、担当する各スタッフの負荷を意識して手配しなくてもこの機能を使用することで、同じ職務・チームのユーザー同士で仕事の調整ができます。
  • 担当変更が許可されていないユーザーが別のユーザーに依頼したい場合
    ユーザーレベル=1のスタッフは、タスクの更新で担当を変更することはできません。
    そのため、タスク追加で自身が依頼者となり別のユーザーを担当者にすることで、ユーザーレベル=1のスタッフでも担当変更と同様のことを行えます。(自身が依頼者で手配タスクの責任者としては残ります)
  • 中間的立場のスタッフがチームや部下に仕事を配分する場合
    このシステムではチームを元とする機能はありませんが、仕事を分担して複数人で作業する場合などには、このタスク分割を行いそれぞれのタスクの担当タスクとすることで担当の仕事量が確実になります。
  • 厳格な規定工数で運用する際、日割工数を妥当な工数にするため日程を刻んで複数のタスクに分割する場合
    このシステムでは、タスクの工数を予定日数で均等割りした日割工数をその予定日の合計工数としているため、たとえば、1日目50%、2日目30%、3日目残りの20%を行う場合などは、日の合計工数としては把握できません。
    また、自動予定作成機能では、1日の規定工数を超えないよう予定回数を分割していくため、必要以上の回数に分けて予定を作成してしまいます。
    そのため、1つのタスクを同じ担当者として分割を行い開始日・終了日を分け、さらに工数を配分することでよりリアルなタスクが作成できます。

タスク追加タブの各部の説明

この4日間20.0工数のタスクを様々なシチュエーションでタスク追加・分割するサンプルをもとに機能・操作の説明をします。

手配タスク
Zoom 手配タスク

タスク追加分割は、指定したタスクを複数の子タスクに追加分割する機能で、確認~実行で登録が完了します。
その際、元々のタスク工数は、子タスクに配分して手配タスクの工数は0になります。
タスク追加タブ右部分の上段には、指定されたタスクにすでに手配タスクがある場合そのタスクが表示されます。

タスク分割を動画により解説

仕事が詰まっている状況で、課長から社員Aへ「社員3人で手分けしてほしい」と依頼された想定です。あくまで事業所の基準に基づく(設定は初期設定状態)タスク工数が設定されている前提です。
課長から手配されたタスクは、社員A・B・Cの3名へ分割すれば日程範囲で収まる状況です。

video タスク追加・分割

この動画では、以下の手順で状況の確認として予定状況・負荷状況を確認しながらタスク分割を行っています。

  1. 手配されたタスクの開始日~終了日の予定期間の表示
    タスクリスト部にあるタスク開始日・終了日をクリックすると右の予定リスト部の表示開始日・終了日が変わり追加タスク期間の予定を確認できます。
  2. 予定状況の確認
    負荷工数列には、現在予定された日ごとの合計工数が集計され、まだ予定されていない担当タスクを含め場合の状況を FACEaFACEbFACEc 3種類のイメージで表示しています。
  3. 負荷状況の確認
    Information をクリックして負荷状況を開くとその期間の負荷状況を表示します。社員3人で手分けできるかを確認すると社員B,Cは規定工数まで8.0工数入ることが確認できます。
  4. 可能配分(1)
    分割用タスクが何も追加されていない状態で可能配分をクリックすると規定工数に達するまでの自分に入るタスクが表示されます。この場合、自分に予定できない工数があるため赤くなったタスク名で「+手配」というタスクが現れ、残った工数がそこに入ります。この状態で、12.0工数を社員B、Cへ手配すれば3人での手分けが可能なことがわかります。
  5. 手配のための分割
    上部の新規追加を3回押し3件の編集タスクを追加します。新規追加では、担当は自分の名前、開始日・終了日は分割する親タスクとなるタスクの期間がそのまま入ります。
    タスク名・担当名・開始日・終了日・工数が変更できるので、同じ期間で担当名のみ社員B,社員Cを設定しました。
  6. 可能配分(2)
    編集タスクが追加された状態で可能分割をクリックすると編集タスクのどの順番に工数を割り当てるか3択のアラートが表示されます。この例では、3人それぞれに8.0工数が可能ですが、上位から割り振られるため、最後の社員Cには、残りの4.0工数が割り振られました。合計工数が親タスクとなる工数と同じになればそれぞれの割り振られた工数は、てにゅうっ力で変更が可能です。
    ※配分後、自動的に工数状況が表示されますが、これは、編集タスク以外に予定未作成がある場合割り振られた工数が本当に可能な工数化を確認するために表示します。
  7. タスク分割が完了したので、自分割り当て分のタスクを予定へ追加
    このまま8.0工数を自動で予定作成する場合、日当たりの合計工数が規定工数を超過するためアラートが表示されます。期間では8.0工数は可能ですが日当たりの工数を把握するためには、さらにタスク分割を行い、日ごとに可能な工数としてタスクを分割する必要があります。
  8. 可能配分(3)
    先ほど(1)の確認と同じ方法で、自分用のタスク分割を行います。これにより、日ごとの可能工数分のタスクに分割されるので、分割されるタスクの合計工数が分割親タスクの工数になるよう手入力で変更も可能ですが、基本的には、期間の早い日付から可能な工数が割り振られるため日数的に問題がなければ変更の必要はありません。

動画の一連のアクションは以上です。
日ごとの工数を規定工数の範囲内で設定する場合、サンプルのアクションで自分で可能な仕事量、手配可能な別ユーザー担当のタスクが追加できるので、仕事の調整は、スタッフ同士で行うことができます。

タスク追加のパターン

動画では、「可能配分」を主に使用していますが、そのほかにも「等割配分」として編集タスクの期間(合計日数)をもとに工数を配分することができます。

稼働日数分の工数を配分する[分割配分]
Zoom 稼働日数分の工数を配分する[分割配分]
自身の可能工数を分割する[可能配分]
Zoom 自身の可能工数を分割する[可能配分]
指定タスクの担当者の可能工数を配分[可能配分]
Zoom 指定タスクの担当者の可能工数を配分[可能配分]

分割配分

上部にある「新規追加」を押すと手配タスクと同じ期間・担当者の手配タスクの編集元が追加されます。
追加されたリストの「+」ボタンを押すとそのタスクが複製されます。
最大4件まで追加したタスクに対して「分割配分」ボタンを押すと担当者にかかわらずそれぞれの各行の稼働日数で親タスクの工数を配分します。

可能配分

この操作には、2通りの処理を自動で判断して編集タスクの工数を設定します
指定担当者の可能工数を配分する・・・・「新規追加」や「+」ボタンで準備した編集タスクの期間・担当者を指定した後、この 「可能配分」 を押すと指定期間とその担当者に手配可能な工数を自動計算します。

自身の予定が作成できるよう可能工数分に分割して配分する
事前に編集タスクを作成していない状態で「可能配分」を押すと計画期間の範囲で担当者の可能工数を配分して期間ごとの追加タスクに工数が割り振られます。

この「可能配分」では、それぞれの可能工数に割り当てをしても手配工数分が割り当てられない場合「+手配」というタスク名のタスク行が追加されます。
結果的にその 「+手配」 というタスクは、既定工数範囲内で自身が担当できないタスクしてそのまま登録を行い依頼者の指示をもらう方法とそのタスク名を変更して別の担当者を追加するして対応することができます。

Reference リファレンス

それぞれの操作は、「確認」~「実行」を行うことで実際のタスクとして追加登録が完了します。
手配タスク(追加した親タスク)に設定されていた工数を子タスクへ配分することが基本です。
親タスクの工数以外の合計工数で登録することもできますが、もともと手配されていた工数が変わるため、運用でのルールが必要です。
「可能配分」で「+手配」というタスクが追加され別の担当者に依頼できない場合、一度キャンセルをして依頼者と相談することが妥当です。

すでに追加・分割しようとするタスクが親タスクの状態でこれから追加するタスクには、すでに並列タスクがある場合、現状の親タスクの工数は追加タスク分の工数が増えることになります。この場合も管理者(依頼者)との打ち合わせが必要です。

可能配分の注意点

指定担当者への工数配分を行うと、その担当者の編集中タスクを含む工数で「負荷状況」が表示されます。

可能工数を計算する際、その担当者の指定期間に予定未作成がある場合、状況メッセージが赤く表示されます。
担当者のその期間の未予定タスクを予定したことを想定して可能工数を予想するため、手配したタスクが規定工数範囲内で予定できない場合もあります。

上部に表示されるメッセージ
Zoom 上部に表示されるメッセージ
負荷状況に表示されるメッセージ
Zoom 負荷状況に表示されるメッセージ

可能配分では、サンプルのメッセージのほか可能分割で計算された状況メッセージが表示されます。

可能工数の自身のタスク分割でも同じ計画期間内に予定未作成タスクがあればアラートが表示され予想工数で計算するかそのタスクを無視して工数を配分するかを判断して可能工数を配分します。

負荷状況では、それぞれのユーザに対して負荷状況を集計して表示しています。
タスク分割でのメッセージは、手配する担当の誰に予定未作成タスクがあるかはわかりませんが、この負荷状況では、どのユーザーに予定未作成があるかを確認できます。

Reference リファレンス

プロジェクト内のタスク階層は最大8階層に制限されています。
追加タスクで親タスクから1階層下の階層のタスクになり、不用意なタスク追加で階層が深まるとタスク追加ができなくなるため、確実なタスク追加を行うことが必要です。

この機能は、プロジェクト管理者の指揮に頼らず作業者同士でタスクの調整をするために有効な機能です。
逆に、作業するユーザー(担当者)がタスク追加を有効に実施せず分割を行うと不効率なタスクになりますのでご注意ください。

プロジェクト構成によっては、リレー設定を行い計画日程より早く着手できるよう設定されている場合もあります。
それらのタスクを分割する際にも管理者への確認を行い、追加・分割への指示をもらうことが理想です。

機能としては有効ですが、このシステムをよく理解して操作を行うことが必要なため、状況により相談しながら追加登録を行うなどしてより有効な運用ルールにしていくことが理想です。